グウェン・ガスリーは、R&Bとダンスミュージックの融合を先駆けたアーティストであり、その音楽は社会的なテーマや女性のエンパワーメントを表現しました。彼女は、Paradise Garageの「ファーストレディ」としてLGBTコミュニティを支援し、卓越したソングライティングの才能で、他のアーティストにも数々のヒット曲を提供しました。

そんな華麗な経歴を持つ、彼女の半生やディスコグラフィなどの伝記をまとめさせていただきました。

バイオグラフィ

1950

7月9日、ニュージャージー州ニューアークでグウェンドリン・ガスリーとして生まれる。ただし、一部の情報源では、オクラホマ州オケマで7月14日に生まれたとされています。

[1950年の歴史を振り返る]

世界

  • 朝鮮戦争が勃発し、東西冷戦が激化
  • 赤狩り(マッカーシズム)

日本

  • 金閣寺が全焼
  • 聖徳太子の千円札

1分で分かる!激動の昭和史 昭和25年(1950年)そのときあなたは? | はやぶさ宝石箱

1958

父親からピアノを教わる[8歳]

1974

アレサ・フランクリンの「I’m in Love」でバックコーラスとしてデビュー[25歳]

[実は、あの人も同い年]

世界

  • Billy Ocean
  • Natalie Cole
  • Walter Becker – Steely Dan
  • Karen Carpenter
  • Emilio Estefan – Miami Sound Machine
  • Stevie Wonder
  • Charlene [D’Angelo]
  • Deniece Williams
  • Phyllis Hyman
  • Jocelyn Brown
  • Dan Hartman

Musicians Born in 1950 – On This Day

日本

  • 南 佳孝
  • ジュディ・オング
  • 志村 けん
  • 白鳥 英美子 – FF9『Melodies Of Life』
  • 舘 ひろし
  • 和田 アキ子
  • 池上 彰
  • 辺見 マリ
  • 由美 かおる
  • イルカ
  • 久石 譲

1950年生まれ(今年75歳の誕生日)の芸能人・有名人一覧

1975

ベン・E・キングの「Supernatural Thing」を作曲[25歳]

1982

スライ・ダンバーとロビー・シェイクスピアのプロデュースによるデビューアルバム『Gwen Guthrie』を発表。アメリカンR&Bとジャマイカのプロダクションを融合。[32歳]

1983

ラリー・レヴァンがリミックスした「Padlock」がクラブヒット。[33歳]

1986

代表作「Ain’t Nothin’ Goin’ on But the Rent」がR&B・ダンスチャートで1位を獲得。[36歳]

1988

シングル「Can’t Love You Tonight」でエイズの問題に触れ、収益をエイズ Coalitionに寄付。[38歳]

1999

2月3日、子宮がんで逝去。[48歳]

おすすめディスコグラフィ

『Portrait』 – 1983

グウェン・ガスリーの2ndアルバム『Portrait』(1983年)は、レゲエの巨匠Sly DunbarとRobbie Shakespeareがプロデュースを担当。レゲエ、R&B、ディスコ、ファンクを融合したサウンドが特徴で、コンパス・ポイント・スタジオで録音されました。代表曲「Padlock」「Seventh Heaven」「Peanut Butter」に加え、スライ・ストーンの「Family Affair」のカバーも収録。

官能的かつ情感豊かな歌声が、ディスコとバラードの両面で光ります。ただし「Oh What a Life」など一部バラードは時代を感じさせるという評価も。
Larry Levanリミックスの「Padlock」はパラダイス・ガラージの定番曲に。「Seventh Heaven」はキーボードとベースが織りなす陶酔感あふれる傑作です!

アルバムの楽曲はもちろんのこと、深紅のドレスにグロスを引き、女優帽をまとったジャケット写真もまた、この作品の魅力のひとつ。私の心の奥深くをグッと掴んだ一枚です。

[1983年ヒットソング回顧録]

海外

  • Every Breath You Take – The Police
  • Billie Jean – Michael Jackson
  • Down Under – Men at Work

国内

  • 居酒屋 – 五木ひろし/木の実ナナ
  • CAT’S EYE〈NEW TAKE〉 – 杏里
  • 想い出がいっぱい – H2O

1983年の洋楽ヒット曲ランキング – 洋楽ジャム

あの頃のヒット曲[1983年]|JOYSOUND.com

語るなら外せない関連アーティスト

Larry Levan – ラリー・レヴァン

ニューヨークの伝説的DJで、パラダイス・ガラージのメインDJとして1977-1987年に活躍。多様なジャンルを融合したDJスタイルとダブの要素を取り入れたリミックスで知られ、2004年にDance Music Hall of Fame入りを果たしました。音響設備と照明にこだわり、ディスコ・ファンク・シカゴハウスを先駆的にプレイし、「Saturday Mass」と呼ばれる熱狂的なセッションを展開しました

ちなみにParadise Garageは有名なゲイクラブ。
「Seventh Heaven」を披露するGwen Guthrieのライブ映像がYoutubeで観れます。

ラリーはグウェンの「Padlock」「It Should Have Been You」などをリミックス。特に「Padlock」ではダブ処理を施し、パラダイス・ガラージの定番トラックに昇華させました。1983年のコンパス・ポイント・スタジオ録音時には共同作業を行い、独自のミックスをオープンリールで再生する手法を確立

Sly & Robbie – スライ&ロビー

スライ・ダンバーとロビー・シェイクスピアは、レゲエ音楽界で非常に重要なリズムセクション/プロデュースデュオです。彼らはスライ&ロビーとして知られ、40年以上にわたり、レゲエ音楽だけでなく、ポップ、ロック、ヒップホップなど多様なジャンルで活躍しました。グウェン・ガスリーとのコラボレーションは、彼らのキャリアの中でも特に注目される出来事の一つであり、彼女の音楽にレゲエの要素を取り入れ、新たなサウンドを創り出す上で重要な役割を果たしました。

スライ&ロビーは、グウェン・ガスリーの1982年のデビューアルバム『Gwen Guthrie』をプロデュースしました。このアルバムには、R&B、ダンス、ファンク、バラードの要素が含まれており、スライ・ダンバーとロビー・シェイクスピアによって制作されました。 また、彼らは1983年のアルバム『Portrait』も共同プロデュースしました。これらのアルバムは、バハマのナッソーにあるコンパス・ポイント・スタジオでレコーディングされました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

私がグウェン・ガスリーを初めて知ったのは、カーペンターズの「(They Long to Be) Close to You」のカバーをプロモーションビデオで観たときだったと思います。​彼女を一目見た瞬間、私のアンテナが反応し、色々と調べてみたところ、やはりAlly(アライ)でしたね(笑)。​さらに彼女について調べ、いくつかのPVを見返すと、出演している男性陣はおそらくほとんどがゲイだったのではないかと思います~。

クラブミュージックで有名な印象がありますが、彼女の真の魅力は「包容力のある歌声」でバラードも歌いこなすところにあると思います。​特に、タイトル曲である「Just For You」はその代表なのではないでしょうか。​

ラジオのジングルを歌ったり、ビッグアーティストのバックコーラスを務めるなど、下積み期間を経て開花したアーティストは、裏切らない「技術力」と「表現力」を持っていますよね。​この手のアーティストに目がないというか、生きる活力をもらえます。

ぜひ、皆さんも彼女の音楽を聴いてみてください!

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